BOOK MEETS NEXT「本の日」記念ブックカバー大賞2023 大賞作品発表！
BOOK MEETS NEXT 実行委員会では、「本の日」記念ブックカバー大賞2023を企画し、“本との新しい出会い”をテーマに、ブックカバーのデザインを募集しました。
応募資格は“本が大好きな人”とし、デザインのプロからアマチュアのかた、小学生まで286作品のご応募をいただきました。
募集期間終了後、参加書店にて応募作品を選考し、その結果を踏まえて矢幡秀治「本の日」実行委員会 代表を審査委員長に、デザイン・美術系雑誌４誌の編集責任者４名と構成された審査委員会にて厳正な審査を行いました。
審査の結果、大賞作品、各編集長賞作品を下記の通り決定いたしました。
大賞 / 斉藤みお 『それ面白い？』（東京都、イラストレーター）
【作者コメント】
自分は自分の好きな本を読んでいますが、ふとお隣の読んでる本も気になる。個性の違う動物たちがお隣さんの読んでる本と出合う瞬間が連なるイメージで描きました。友達や家族と本を貸し借りしたり、勧めたり勧められたり。自分にとっての「新しい本との出会い」を思い浮かべると、人を介した出会いが一番多いように思います。
【総評（「本の日」記念ブックカバー大賞2023 審査委員会）】
隣のひとがどんな本を読んでいるのか、つい気になってしまうもの。そんな人間の本質を突いた発想がおもしろい。華やかで持っているとワクワクしそうなデザインであり、「本との新しい出会い」というテーマにも当てはまっている。上段右端と下段左端で切れてしまっている動物が何なのか、非常に気になるところだが、この構図だからこそ無限に繋がっていく、ループする感じがうまく出ているとも言えよう。また、キャンバス生地に描かれたようなタッチが絵に合っており、より一層のあたたかみを演出している。
■各編集長賞
「イラストレーション」編集長賞
ヨシコ．Ｎ 『さあ、いこう』 （兵庫県、会社員）
【作者コメント】
新しい出会い、というテーマから旅を連想しました。本を通って出かけていく知らない世界。本を読む前のワクワクした気持ちを、旅の出発と重ねて表現しました。
【選評（「イラストレーション」編集長 竹内 康彦 氏）】
人や猫のような生き物たちが、駅のプラットホームらしき不思議な場所にいる様子を描いた力作。黒を使わずに赤と青の色鉛筆だけを使って、全体を描き分け、うまくまとめている技術は応募作品の中でも目立っていた。ただ、実際にどのサイズで出力され、どのように人々に使われるかも考慮した時に、ブックカバーとしては若干インパクトが弱くなってしまうかなと感じた。
「芸術新潮」事業部 部長賞
onoharu 『私の理想』 （東京都、専業主婦）
【作者コメント】
広い家と庭、愛するペット、無限にある時間、こんな環境でたくさんの本を読み、本との新しい出会いを沢山経験したい。そんな私の願望をこのイラストに落とし込みました。
【選評（「芸術新潮」事業部 部長 吉田 晃子氏）】
自宅の庭でいつものように本を読んでいるが、本を読めば必ず新しい出会いがあるもの。「本との新しい出会い」というテーマを日常の中にあるものと捉えた解釈が面白い。色の組み合わせも綺麗で、目にパッと飛び込んでくる感じがした。
「アイデア」編集⾧賞
大里嘉子 『電車のお供』 （大阪府、イラストレーター・デザイナー）
【作者コメント】
私の本を読む時間と言えば、家と行き帰りの通勤電車内が多いので、色んな猫たちにも電車に乗って本を読んでもらいました。猫も電車に乗れば、きっと物語に没頭して、たまには乗り過ごす事もあるのでは…。などと考えながら作成致しました。
【選評（「アイデア」編集長 西 まどか 氏）】
近頃は電車内でスマホを眺めている人が大半だが、猫たちが本を持つ立ち姿が愛らしく、同時に懐かしくも感じられた。読書に没頭する様子が特に後ろ姿によく描かれていて、「本との新しい出会い」を想像できた。
「美術手帖」編集⾧賞
米山亜希子 『未確認飛行BOOK』 （東京都、会社員）
【作者コメント】
本との出会いはいつも「未知との遭遇」だなぁと思いながら描きました。「未知との遭遇」の衝撃と驚きが「その本」に出会えた「その人」の救いや喜びとなりますように。
【選評（「美術手帖」編集長 岩渕 貞哉 氏）】
静かな夜空に浮かぶUFOから光の柱とともに本が行き来している。本を吸い上げているようにも、放出しているようにもみえる。書物という地球文明の価値あるものを別の惑星へと取り込もうとしているのか、宇宙人からの「もっと本を！」というメッセージなのか？ どちらにも受け取れるところが印象的。
たくさんのデザイン応募ありがとうございました。
ぜひお近くの書店で「本の日」限定ブックカバーを手に入れてください！