2021年「本の日」ブックカバー大賞 大賞発表!
「読書が楽しくなるブックカバー」をテーマに、文庫用ブックカバーのデザインを募集した、『「本の日」ブックカバー大賞』。
応募資格は“本が大好きな人”。デザインのプロからアマチュアの学生まで、本への想いが詰まった516作品をご応募いただきました!募集期間終了後、参加書店にて応募作品の選考を行ない、その結果を踏まえ矢幡秀治実行委員長を審査委員長に、デザイン・美術系雑誌4誌の編集長の皆様で構成された審査委員会にて厳正な審査を行ないました。
決定した大賞作品、各編集長賞はこちら。
■「本の日」ブックカバー大賞 セキサトコ 『本のまち』(山口県、イラストレーター)
総評(「本の日」実行委員会 委員長 矢幡 秀治氏)/
2年ぶりの「本の日」ブックカバー大賞。前回の倍以上の516作品の応募があったことに素直に喜んでしまった。テーマが「読書が楽しくなるブックカバー」ということから、どの作品も読書という言葉から広がるイメージをいろいろな形で表現しており、独創的なものが多くみられた。そのため、大賞の選考にはとても頭を悩ませた。今回から実施した書店員からの投票結果も参考にした結果、「我々の日常の中に本がある」、「街に本が溢れ、生活のいろいろな場面で楽しく本を読む」といったことを華やかなイラストで表現しているこの作品を大賞とした。
この作品は広げて全体を見ると「本の日」という文字が道路として描かれており、本の背にはさりげなく「11月1日」と書かれている。また、本に巻くとその華やかさが際立ち、魅力的なブックカバーとなる。まさに「本の日」そして今回のテーマに合致した作品である。
次回の「本の日」ブックカバー大賞もまた、本の日に相応しい読書の楽しさを伝える創造的なブックカバーのデザインを期待したい。
■各編集長賞
「イラストレーション」編集長賞 なりた きよし 『ふしぎなせかい』(神奈川県、学生)
選評(「イラストレーション」編集長 竹内 康彦氏)/
不思議な模様のようでもあり、生き物のようでもあるところに惹きつけられた。
色遣いを含め、ブックカバーという使用用途を意識している点も良いと思う。
「アイデア」編集長賞 徳永実華(とくながみか)『はじまりとおわり』(兵庫県、学生)
選評(「アイデア」編集長 西 まどか氏)/
さまざまな本の「はじまりとおわり」がボールペンの筆致の差異に置き換えられた
書道的な表現が新鮮だった。シンプルながらも横長の画面を活かしたリズミカルな
構成にも魅かれた。
「芸術新潮」編集長賞 小林大悟(こばやし だいご)『目も皿にして読み耽る』(東京都、自由業)
選評(「芸術新潮」事業部 部長 吉田 晃子氏)/
絵のトリミングが大胆で良い。折返しの部分で片目が隠れることで「何なんだ
ろう?」と興味を惹くデザインに変わるところにも面白さ、楽しさがある。
「美術手帖」編集長賞 大久保澪(おおくぼみお)『プロローグ』(神奈川県、学生)
選評(「美術手帖」編集長 岩渕 貞哉氏)/
気持ちの良い絵。コロナ禍によって家で読書する人も増えたが、
屋外で本を開く心地よさを提案してくれているところがよい。
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